2011-01-01から1年間の記事一覧

緊急インタビュー(3) 3.11の意味

どうも書きにくいので、書き方を変えてみる。 インタビューのなかで3.11の意味を考えさせてくれるのは、以下の三つだと思う。 まず高見澤邦郎さんの「3.11の意味」。題名もそのものズバリだが、3.11で何もかも変わったといった論調に異議を唱え…

京都市立芸術大学・第25回ピアノフェスティバル

京都市立芸術大学音楽学部のピアノ専攻生が腕前を披露するピアノフェスティバルを聞いてきた。 なんでも今年は何度目かの開催の危機だったそうだが、ライオンズクラブの協賛でなんとか開けたそうだ。去年まではマネキンで有名な吉忠が協賛していたが、調子が…

緊急インタビュー(2) 復興と時間

インタビューでは、多くの話題が出てきたが、一番気になったのは、時間の考え方だ。 僕は少しでも早く復旧を終え、復興に取りかかり、1年か2年で見通しが立ってほしいものだと思う。 ところが、幾人もの人が10年はかかる、いや、大あわてでやって悔いを残す…

子育てとまちづくり

昨日、京都大学の安寧の都市ユニットの公開講座で、『女性から見た子育て支援の現場とまちづくりとの接点』を聞いてきた。 少子化対策は重要だ。 無理矢理、埋めよ増やせよと迫っても無意味だろうし、海外の事例は、働く女性のサポートが大事だと教えてくれ…

緊急インタビュー「震災・原発事故とまちづくり」(1)

震災が起こった日、何かできないかを社内で話す中で、『提言・仮設市街地』という本を被災地に贈ろうかという案が出た。しかし、送るったって手段がない。また被災地はまだ仮設住宅云々という状態ではなさそうだ。 むしろ支援に入ろうという人たちのほうが、…

不信任案だって!? 加えて民主党分裂!?

連休前後からの花粉症に加え、風邪をひいてしまってブログがほとんど書けなかった。 復活!第一弾にこんなことは書きたくないが、今の政治はなんだ!!。 野党が不信任案を出すのは、まだ良い。野党なんだから、ここらで一発かましておこうというのもありだ…

京都・国際音楽学生フェスティバル2011

京都・国際音楽学生フェスティバル2011が終わった。 チケットの発売が2週間ほど延び、開催自体も危ぶまれていたなかで、例年通り海外から9校の参加を得て開催されることになり4月半ばにはチケットが売り出されたのだが、5月12日になって、パリ国立高…

東日本大震災・復興まちづくり〜私たちは何ができるのか、ともに考える

5月20日のシンポジウムは無事終了した。 それぞれ、短い時間のなかで濃い報告をいただけたし、議論は司会の小浦さんが頑張って深めてくださった。 建築・都市計画系の方々に加え、エコツーリズム協会の真板さんや、マイファームの西辻さんに参加頂いたこと…

室崎益輝さんの講演

京都の総合地球環境学研究所(地球研)が主催した室粼益輝さんの「東日本大震災−被災者主体の復興への道筋」(5.19)という講演を聞いてきた。 被災地に仮設市街地をつくれ! 一番興味深かったのは、国の方針を真っ向から批判し、津波にやられてしまった市街…

東日本大震災・復興まちづくり

4月から緊急インタビューやシンポジウムの手配で忙殺され、そのうえ連休前後に花粉症が悪化してブログを書く元気がでなかった。 ようやく花粉症も納まってきて、明日はいよいよメイン・イベントだ。 元々、佐藤滋さんにおいでいただいて『まちづくり市民事…

葵祭

今年の葵祭は日曜日と重なり、しかも久しぶりの快晴。毎年見に行っている嫁さんによると例年より人が多かったという。 災害を起こす賀茂の神々の祟りを鎮めるために始まった神事が起源らしいが、今は京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社まで約8kmの道のり…

ラ・フォル・ジュルネびわ湖 2011

今年で2回目となるびわ湖のラ・フォル・ジュルネびわ湖、チケットは買ったものの本当にやれるのだろうかと心配していたが、キャンセルした外タレさんには代役を立てて無事開催された。 びわ湖のテーマは「ウィーンのベートーヴェン」だが、日本のラ・フォル…

連休の京都

29日、久しぶりに京都を訪れたK先生と中華料理の美鈴に行く。 途中、清明神社に寄ると、結構、人がいた。 ここは夢枕獏の『陰陽師』が流行った頃に有名になり、関連グッズを売るお店もできているのだが、今では下火になっている。近くの堀川商店街が数年前…

東京の様子

4月7日から東京に断続的に10日間ほど行ってきた。 こういうことを言うと東京の人にきっと怒られるだろうけど、東京はすごい人出で賑わっていた。 7日、佐々木さんのセミナーの準備で4時過ぎに上野に降りると、人がわんさかいる(下の左の写真)。谷中の…

谷中散策(2)

昨日に引き続き2月の谷中散策の報告。 次は谷中霊園に向かう道とお店とお茶屋。 お茶屋はお墓参りの人にお線香やお花などを提供できるように、明治7年の開園当時誘致されたものだという。だから当時からの老舗が多い。 花屋はそれ以前からの明治3年創業、…

谷中散策(1)

今から思うとずっと前のように思えるが、2001年2月1日、たいとう歴史都市研究会の椎原晶子さんを市田邸に訪ねた。4月の佐々木一成さんの「地域ブランドと魅力あるまちづくり」のセミナー会場として使わせていただくご相談だ。 市田邸はなかなか素敵な…

佐藤喜子光、椎川忍編著『地域旅と地域力創造〜観光振興とIT活用のポイント〜』

震災&原発事故とまちづくりについてインタビューをして回っていたら、ブログを書く時間が取れなくなった。 そろそろ復活したいのだけど、インタビューの整理も進まない・・・。 というわけで、震災前に書いたまま出しそびれていた僕の本の紹介です。 企画の…

小林弘人『新世紀メディア論〜新聞・雑誌が死ぬ前に』

キンドルやアイパッドが発売されて、電子書籍が騒がれたのは2010年だが、この本は一足早く2009年にウエブメディアの立場から出された本だ。 最初に、「出版業界とは取り次ぎ制度依存業界に過ぎない」とくる。ガツンと一発って感じ。 それは、その通りだ。 そ…

「産業の復興が地域の再生に不可欠」(関満博さん)

『農と食のフロンティア』を書いて頂いた関満博さんは、中小企業の振興の研究では第1人者だ。 その関さんは地震と津波の日に釜石で「いわて三陸発! 海の産業創造セミナー」に参加されていた。 幸いご無事だったが、『日経トップリーダー』に書かれた記事を…

管内閣と朝日新聞の復興構想

朝日新聞(2011.4.1)によると、管首相が復興のイメージとして『世界で一つのモデルになるような新たな街づくりをめざしたい」と強調。被災地の首長らの意見を踏まえ、「山を削って高台に住むところを置き、海岸沿いの水産業(会社)、漁港まで通勤する」「…

京都府庁旧本館春の一般公開&ECHO TOUR

先週と今週の土日、京都府庁旧本館の一般公開とアートイベントが行われていた。 先週、行ってみたが、ちょっと人手が少ないとスタッフの人が寂しそうだった。 正丁ではゆーきゃんがコンサートをやっていたが、被災者への祈りを込めたやや沈痛な曲。 わりと面…

京都では鴨川や御所の一部で桜が咲き始めている。 今年の桜はなぜかとても美しく感じた。

山崎亮『コミュニティ・デザイン』(4)

山崎さんとの今までの仕事(続き) 『季刊まちづくり29号』「民間企業が地域のためにできること」 これは最近の注目の仕事、マルヤガーデンズを書かれたものだ。 鹿児島の中心市街地・天文館地区にあったデパート、鹿児島三越は、元は地元の呉服屋からデパ…

山崎亮『コミュニティ・デザイン』(3)

『撤退の農村計画』 昨年の秋、スタッフの中木さんが取り組んだ『撤退の農村計画』(2010)でも山崎亮さんに原稿書いていただいた。 いま、東日本大震災と原発事故が重なり、避難が喫緊の課題になっている。寄稿いただいた「仮設住宅の入居方法に学ぶ集落移…

山崎亮『コミュニティ・デザイン』(2)

ここでガンガン書きたいところだが、『コミュニティ・デザイン』はまだ校正段階なので、今回は発表済みの原稿を『コミュニティデザイン』と絡めながら紹介したい。 山崎さんとの今までの仕事 『テキスト ランドスケープデザインの歴史』 昨年の秋、井口さん…

山崎亮『コミュニティ・デザイン』(1)

今、心底、元気を与えてくれる原稿 スタッフの井口さんが企画し、社をあげて制作している山崎亮さんの『コミュニティ・デザイン』を読んだ。 世の中、本当に暗いというか、気が重くなるような話ばかりの今、心底、元気を与えてくれる原稿だった。 今、未曾有…

電子版まちづくり新書1『激論 都市計画を根底から変えられるか』

この本は昨年9月に行った蓑原敬さんのセミナーを収録したもので、『都市計画 根底から見なおし新たな挑戦へ』を深める副読本でもある。 電子書籍屋さんであるボイジャーにデータを渡したあとに災害がおこり、ボイジャーも被災した。そのため予定より遅れ、…

蓑原敬編著『都市計画 根底から見なおし新たな挑戦へ』

ほんとは大方さんのセミナーの紹介をする前に、アップする筈だったのだが、すっかり忘れていた本体の紹介。 順番が逆になって、随分経ってしまったけど、アップします。 どんな本か この本は2000年に出版した『都市計画の挑戦』の執筆者に、蓑原さんに呼びか…

漁村の復興(2)

もう一つ、安藤元夫さんの『阪神・淡路大震災 復興都市計画事業・まちづくり』では、「14章 淡路・北淡町富島地区の復興まちづくり支援」(p323〜328)に漁村集落の例が書かれている。 ここは地震前は都市計画区域外だったのだが、どういうわけか、地震を契…

漁村の復興(1)

僕たちが持っている阪神淡路大震災からの復旧・復興関連書籍のPDF化が、ほぼ終わった。 http://www.gakugei-pub.jp/higasi/index.htm お役に立てると良いのだが、阪神淡路大震災は大都市・神戸が中心だったし、『提言! 仮設市街地』も主に東京を想定してい…