2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧

有川浩『阪急電車』と北村隆一『ポストモータリゼーション』

『ポストモータリゼーション』という本を編集いただいた北村隆一先生は、自家用車の非公共性をいつも厳しく指弾されていた。 普通、自動車の問題と言えば、二酸化炭素をまき散らしているとか、大気汚染、そして交通事故が津波よりも遥かに多くの人に死をもた…

バイ・アメリカン

最近のNHKのニュースでアメリカで「アメリカ製品を買おう」という動きが盛んだと報じていた。ABCテレビがキャンペーンをはり、アメリカ製品だけを売っているお店には観光バスまで乗り付けているという。 そこで言われていることは「多少高くても、みんながア…

第1回関西の音楽大学オーケストラ・フェスティバル

京都コンサートホールからの案内メールをたまたま見て、今日、音楽大学オーケストラ・フェスティバルが開かれることを知って、行ってみた。 関西の音楽大学ってのは大阪音楽大学、大阪芸術大学、京都市立芸術大学、相愛大学、同志社女子大学、大阪教育大学、…

夜鳴きうぐいす

NHKプレミアムシアターでエクサン・プロバンス音楽祭2010、歌劇「夜鳴きうぐいす」(ストラヴィンスキー)をやっていた。 この夜鳴きうぐいすは、劇場につくられた池(プール)に船を浮かべ、人形遣いが池に入って人形を操るなど、凝った趣向が盛りだくさん…

塩見直紀『半農半X』

『いま、地方で生きるということ』と比べると、硬派のメッセージを発してるのが『半農半X』だろう。 必ずしも「農」じゃなくても良いじゃないか、「半サラリーマン半芸術家」でも一緒じゃないかという向きもあるが、これはやはり「農」であることに意味があ…

西村佳哲『いま、地方で生きるということ』

いま話題になっている、売れているとのスタッフの薦めで読んでみた。 前半は今年5月、被災地をめぐって取ったボランティアの人たちや地元で頑張っている人たちへのへのインタビュー。そこで描かれた人たちは、生き生きとしている。実にしなやかで、強い。 …

真保裕一『デパートへ行こう』

『連鎖』『震源』『ホワイトアウト』など、テロリストやスパイ、国家官僚、政治家が暗躍するサスペンスが得意な真保裕一の作品。 帯には「驚愕の一夜」「名作『ホワイトアウト』を超える、緊張感あふれる大展開!」とあるけど、これは嘘だ。どうみても、サス…

産業復興の様子

関満博さんが『経済セミナー』の増刊号に「被災中小企業の諸類型と復興の課題」を書かれていた。 関さんによると、ものづくりの中小企業は思いの外早く、再稼働しているそうだ。 たとえば岩手〜宮城県北部でも、この20年間ほの間で進出したハイテク系の中…

『観光の目玉』

9月6日の朝日新聞(京都版)に「読書+観光=集客への新手法」という記事が載っていた。 「無料アプリ「ノベルなび」をダウンロードすると、人気ゲーム「かまいたちの夜」の脚本などで知られる我孫子(あびこ)武丸さんらプロ・アマ作家による小説の一覧が…

季刊まちづくり32号「復興まちづくり特集号」

9月1日発売の『季刊まちづくり32号』を読んだ。 今回は全ページ「東日本大震災対応特集号」となっている。 その大部分を占めるのは佐藤滋さんのグループを中心とした特集「復興まちづくりシナリオの提案─市民事業の展開に向けて」だ。 なぜ、市民事業か …