『観光の目玉』

 9月6日の朝日新聞(京都版)に「読書+観光=集客への新手法」という記事が載っていた。
 「無料アプリ「ノベルなび」をダウンロードすると、人気ゲーム「かまいたちの夜」の脚本などで知られる我孫子(あびこ)武丸さんらプロ・アマ作家による小説の一覧がずらりと表示される。
 一休寺、東本願寺、錦小路……。場所や題名から読みたい作品を選び、1千〜6千字程度の短編を読み進めると、場面の切れ目や結末で「物語の舞台へ」と表示され、読者がいる地点から舞台までの地図が案内される。実際に舞台を訪れたり、協賛店で買い物をしたりするとポイントがもらえ、たまると「隠しイラスト」が画面に出てくるといったゲーム的要素もある」のだそうだ。


 「現地の空気を感じながら物語を読めば、ひと味違った観光ができる。盛りあげたい地域やテーマも設定していきたい」とプロデューサーの高木治夫さんが語っている。


 これは最初から観光と小説を結び付けた「いかにも」という例だけが、小説や映画で生まれた観光名所は数多い。そうでなくても、誰かが言っていたが、タダの水でも、○○が飲んだ名水となると有り難みが出てくるから、観光関係者は昔から「謂われ」を熱心に掘り起こしてきた。

 それが高じて、まちぐるみで取り組んだのが境港の「水木しげるロード」だろう。
 話を聞いたとき、「なんてしょうもないものを作るんだ」と思ったもんだが、世間の評価は高く、多くの人が訪れたそうだ。


 そういった物語を探し出し、演出し、観光の目玉にしようという人たちのための指南書が『観光の目玉 〜物語を活かした地域旅』という本だ。


 9月15日発売。
 まあ、気軽に読んでください。


詳細
http://www.gakugei-pub.jp/mokuroku/book/ISBN978-4-7615-1291-0.htm

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観光の目玉: 物語を生かした地域旅



*「かまいたちの夜」。なんと懐かしい。
 なかなか解けなかった。暇になったら、またやってみたい。