2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大沼紀子『真夜中のパン屋さん』

嫁さんが「3ヶ月で12刷りになっている。どんな本だろう」と買ってきて、夜に読み出したら止まらずに、夜明けまで読んでしまったというので、読んでみた。 都会の片隅、首都高と国道246号が重なり合う街、世田谷通りに面した駅前から入った住宅街にあると…

太田肇『公務員革命』

公務員、もっと頑張れ!という本。 『「見せかけの勤勉」の正体』と主張が似ているなと思ったら、同じ著者だった。 仕事上の制約をなるべく減らし、成果があれば認められること、それも出来れば役所の外、市民に認められることがやる気の源泉だということ。…

開沼博『フクシマ「論」』

2011年1月14日に書き上げられ、2月に受理された修士論文に若干の手を加えて6月に出版された本だ。 著者は東大で社会学を学び、吉見俊哉、上野千鶴子に学んだという。 帯には上野さんの「原発は戦後成長のアイコンだった。フクシマを生み出した欲望に…

TPP

日曜日にテレビをつけたら前原誠司さんがTPPと農業の関係を話していた。 「TPPで日本の農業がダメになるというより、それ以前に農業は死にかけている。担い手が高齢化し、米に限れば平均70歳だ。だからTPPをきっかけに再生に取り組むことが大事だ」といった…

京都ブランド

昔、一緒に仕事をしてくれていたMさんと、その娘さんに久しぶりにあった。 Mさんは小さい頃は清水寺の滝をプール代わりにして遊んでいたという京都人で、ほんの数年前まで京都にいたのだが、事情があって東京に行ってしまった。 久しぶりに京都にくると、ど…

原発防災圏 半径30キロ了承

NHKによると「国の原子力安全委員会の専門部会は、原発から半径30キロとする作業部会がまとめた案を最終的に了承した」という。 なかには「地元企業の移転を招きかねない」という自治体関係者もいたということだが、いったい何を考えているのだろう。 阪神…

総合計画と都市マス(2)

薄められる創業計画の価値観 言葉が置き換えられることによって、違和感が生じているのは、特に「経済」だ。 京プランにある「環境と社会に貢献する産業」「真のワーク・ライフ・バランス」が経済に関する将来像とされているが、都市マスは「活力ある都市」…

総合計画と都市マス(1)

11月1日付の『市民しんぶん』に総合計画にあたる「はばただけ未来へ! 京プラン」実施計画と、都市計画マスタープランの案(概要)が載っていた。これからパブリックコメントに掛けるそうだ。 市民の義務として、なにか意見をいわなきゃいかんのだろうな〜と…

風俗店規制と景観保全

文教施設の200m以内で風俗案内所の禁止を定めた京都府「風俗案内所の規制に関する条例」の施行1周年ということで、京都新聞にレポート記事が載っていた。 記事の趣旨は、無料案内所はなくなったが、キャッチと呼ばれる路上での集客が増えたというものだ…

ギリシャ危機

今朝、3日の朝のBSニュースは、各国ともトップはギリシャ危機一色だった。 なんでもギリシャがEUと合意した対策を、否決される公算が高い国民投票にかけることになったために、ギリシャも大変なことになって、EU各国も大迷惑、ひいては世界も大変なことにな…

『都市・まちづくり学入門』(日本都市計画学会関西支部新しい都市計画教程研究会編)(2)

本書は「結果自然成(けっかじねんになりる)」の「都市・まちづくり学」を一から十まで解説しているかというと、そうではない。そういった姿勢で従来の都市計画・まちづくりを見渡してみて、これは鍵になりそうだという話題を拾い、光を当て直している。だ…

『都市・まちづくり学入門』(日本都市計画学会関西支部新しい都市計画教程研究会編)(1)

この本は都市計画学会関西支部の20周年記念事業として、久隆浩さんを始めとする新しい都市計画教程研究会が取り組み上梓されたものだ。 その執筆の過程で、この春に「近未来の都市計画教科書制作 ミニ・ワークショップ」として執筆概要を報告頂き、公開で…