2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

佐藤由美「食のまちづくり〜小浜発!おいしい地域力」

「私はこの年になるまで、ここがいいところだとか、食べているものがいいものだと思ったことはなかった。お客さんからここがいいところだといわれて初めて、ほんまやなあ、いいところやなあと思い、野菜がおいしいといわれて初めて、ほんまやなあ、おいしい…

京都の紅葉

今年も紅葉のシーズンになった。 というわけで、今日は紅葉の写真。 右は仙洞頭御所を望む。左は迎賓館(京都)前です。 紅葉が有名なところに行っても人ばかりやたら多くて大変、ということが多いなかで、御苑はすいている。 ゆっくりしたいなら、お薦めで…

藻谷浩介「丸一日・中心市街地活性化塾」(4)

今日は藻谷さんのセミナーのまとめとしよう。 「第3部 地価低下時代のまちづくりと、その担い手」では群馬県館林、富山市岩瀬浜、村上、長浜、神戸新開地、旧居留地、そして大丸有、高松丸亀商店街等が紹介された。 それぞれに学ぶベき点が多い事例だし、特…

藻谷浩介「丸一日・中心市街地活性化塾」(3)

藻谷さんの講演は次の三つに分かれていた。 第1部 衰退は景気のせいではない 第2部 デフレを活かした活性化の原因療法 第3部 地価低下時代のまちづくりと、その担い手 1部、2部では昨日と一昨日に紹介したように「中心市街地とは何か」「その意味は」「…

藻谷浩介「丸一日・中心市街地活性化塾」(2)

中心市街地はなぜ必要か 今回、改めてお話しを聞いて、中心市街地とは単なる繁華街でも商業地区でもなく、人が雑居し、雑踏があり、それゆえに個人が大資本に反転攻勢できる場だという話しが印象的だった。 藻谷さんによればアメリカの中心市街地の再生例で…

藻谷浩介「丸一日・中心市街地活性化塾」(1)

10月26日の藻谷さんのセミナーのテープ起こしの整理がようやく終わった。 『デフレの正体』が今年は大ヒットしたそうだが、中心市街地活性化の辛辣な論客としても知られている。7年ほど前に本づくりの相談をしたときから、その主張はほとんど変わっていない…

広井良典『持続可能な福祉社会』(3)

今日も、広井さんの本を紹介しよう。 関係性のハードとしての都市景観 広井さんは日本の農村地域にはそれなりの景観あるいは秩序があるのに、都市景観がこうまで醜いのは、「農村から都市に移ってきた日本人は、そこでは周りは自分にとってまったくなじみの…

広井良典『持続可能な福祉社会』(2)

引き続き、広井さんの本を紹介しよう。 人と人の関係性の再構築 そして、もうひとつは人と人の関係性の再構築である。 「日本人ないし日本社会は(“稲作の遺伝子”が支配する)農村型(ムラ社会)の関係性から、個人をベースとした、また見知らぬ個人同士が様…

広井良典『持続可能な福祉社会』(1)

広井さんの本は実にエキサイティングだ。 本書は、限りなき成長という時代が終わった今、どんな社会のかたちを目指すかを大胆に提言している。 人生前半の社会保障 その一つの柱は、社会保障を高齢期を中心に考えるのではなく、人生前半の教育や雇用にまで広…

水道の水、ペットボトルの水

ブログを書こうと思って整理用の日付を書いたら、101111だった。来年は111111と六つも1が並ぶことにな。 きっと何か関連づけを考える商売が出てくるだろう。 ところで、今月の環境市民のニュースレターは、「今なぜ水道水?」だった。 例によって、いかにミ…

季刊まちづくり29号、いよいよ印刷(2)

都市計画の近未来 さて、広原さんは別のところで「(私の考え方は)従来のハコモノ中心の都市計画論、都市開発論とは全く違います。むしろ社会学に近いまちづくり論かも知れません。でも、これが本当の京都のまちづくり論なのです」(注1)と言われている。…

季刊まちづくり29号、いよいよ印刷(1)

季刊まちづくり29号も、いよいよ印刷だ。 校正段階だが、集まった原稿を読ませて頂いた。そのなかから巻頭対談を紹介したい。 広原盛明×西村幸夫対談 広原盛明さんって、誰? 最初に聞いたとき、う〜ん、いまさら広原さんかと言ってしまった。 だが、ますま…

ヨドバシカメラ開店

オープン初日 京都ヨドバシカメラが開店した。 朝、店の前を通ると、それなりの人が並んでいた。 昼食に出ると、1階の店は結構アキがある感じだったが、メインの入口はそれなりだった。どういうわけか、ブルーレイのレコーダーの箱を抱えている人がやたらに…

蓑原敬さんのセミナーのまとめがやっとできた(2)

地区まちづくりの主体は、広域計画の主体は 次は深川光曜さん(京都市)と瀬田史彦さん(大阪市立大学)、酒本恭聖さん(川西市)の質問にうつった。 それぞれ話題は違うが、結局の所、地域主権の都市計画なんて本当にできるのか。地区の住民や、自治体、広…

蓑原敬さんのセミナーのまとめがやっとできた(1)

9月6日の蓑原さんのセミナー「都市計画の新たな挑戦」の記録草稿がようやくまとまった。 忙しかったとか、いろいろ言い訳はあるが、途中にあった食旅のセミナーのまとめは一日で終わったので、やっぱり難しかったということだ。(リムボンさんのセミナーの…

稲葉佳子「多様性を体現するまち・新宿大久保」(2)

昨日は大久保の多様性を語ったが、今日は日本の街の衰退と多様性の喪失を絡めて考えてみよう。 都合のよい多様性だけを考えるのは間違い 稲葉さんは、都市論でも多様性が注目されているが、それは理想的な多様性(というか、都合の良い多様性)に過ぎないの…

稲葉佳子「多様性を体現するまち・新宿大久保」(1)

多様性を包容する街オオクボ これは『オオクボ 都市の力』を書かれた稲葉佳子さんが多様性を特集した『世界思想』(2010年春号、世界思想社)に寄せられた論文だ。 まず大久保は一丁目の町会長が「国勢調査で回った印象では6割は外国人」と言うように、多文…