水道の水、ペットボトルの水

 ブログを書こうと思って整理用の日付を書いたら、101111だった。来年は111111と六つも1が並ぶことにな。
 きっと何か関連づけを考える商売が出てくるだろう。


 ところで、今月の環境市民のニュースレターは、「今なぜ水道水?」だった。
 例によって、いかにミネラルウォーターが高いか、ゴミになるかなどが書かれている。


 偶然か、市民新聞上京版には、水道局からのお知らせがはさまれており、こちらも安さと安全を強調していた。
 ミネラルウォーターは水道水の400倍も高いという。


 普通、100円のチョコレートがあるときに、4万円のチョコレートは買わない。3000円の米を120万円で買う人もいない。たまにはいるかもしれないが、ごく希な例外だろう。


 なのにミネラルウォーターは、売れる。味も、安全性も水道水に劣ると環境市民のニュースレターには書いてあるのに、それでも売れる。


 で、ふと思ったのだが、これがブランド力というものだろうか。
 ミネラルウォーターのような錬金術は、ちょっと行き過ぎじゃないかという気はするが、ブランディングの力はやはり侮れない。


 海外産の安いお米が入ってきても、ブランド力があれば勝てるかもしれない。実際、りんごは安いアメリカ産には負けなかったとTVで紹介していた。
 だから自由化しても大丈夫というのは短絡だけど、社会をあげて国産の良さを知り、信じ込んでいくのも必要だろう。


 ちなみに19日には『観光まちづくりのマーケティング』の発売を記念して、「ブランディング編」を内田純一さんにお話しいただくセミナーがある。
http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1011uchi/index.htm


 地域の魅力も、バーチャルな部分が多い。
 観光客に来て欲しいなら、やっぱりブランディング力が必要だ。

(おわり)

○内田さんの本(既刊書)

敷田麻実、内田純一、森重昌之編『観光の地域ブランディング―交流によるまちづくりのしくみ