2012-01-01から1年間の記事一覧

椎川忍『地域に飛び出す公務員』(2)

頑張っている緑のふるさと協力隊 もう一つ、民間のNPO法人地球緑化センターが20年前からはじめて大きな成果をあげたという「緑のふるさと協力隊」についても紹介しておこう。 農山村に希望者を1年間派遣するという制度だが、生活費の支給は月5万円程度と…

遅咲きのヒマワリ(10) 僕ら地域おこし協力隊

いよいよ10回目。ちょっと意外なオチでした。真木よう子、かっこ良かった。 まず、松本弘樹は明快。リハビリの資格をとることに決めて専門の学校に入学する。二階堂に言い寄ったことも、昔に戻れたら良いという思いからで、そんなのは勘違いだったと一刀両断…

椎川忍『地域に飛び出す公務員』(1)

椎川さんの地方への拘り 昨年、『緑の分権改革』をお書き頂いた椎川さんが松江の今井書店から出された本。 今井書店は「本の学校」を昔から支えてきた書店で、主催していた「大山緑陰シンポジウム」は一時期、出版界でも注目されていた。僕も参加していた「…

ギア:バージョン2

「言葉を全く使わず五感を刺激することで楽しむ日本初の公演」という触れ込みで4月から始まったギアのバージョン2を見てきた。 会場はアートコンプレックス1928。1928年に武田五一氏の設計により建てられた大阪毎日新聞社京都支局ビルを建築家・若林広…

遅咲きのヒマワリ(9) 僕ら地域おこし協力隊

いよいよ9回目。今回を含めあと2回なので、猛スピードでオチに向かって走り出した。 まず松本弘樹君。先回の親父さんの病気で目覚め、エースだった自分の過去の呪縛から逃れ出て丈太郎と順一に「僕は今から始まるんだ」と啖呵を切る。 順一は島田さよりさん…

『空き家・空きビルの福祉転用〜地域資源のコンバージョン』

9月に出した新刊。実は、この本、建築学会の大会に間に合わせるために、お盆の最中にもカバーの写真をめぐって右往左往していた。というのは、カバーに使っているデーセンターモモの家の写真の採否をめぐって、社内で異論が出て、著者の方々にも大変迷惑を…

『100円商店街・バル・まちゼミ〜お店が儲かるまちづくり』

長坂泰之編著、齋藤一成・綾野昌幸・松井洋一郎・石上僚・尾崎弘和著による「商店街活性化・三種の神器の真髄を第一人者が大公開」という本が先月出版できた。企画・編集はスタッフの岩崎君だ。 「100円商店街」は想像をはるかに超える集客力で賑わいを作る…

遅咲きのヒマワリ(8) 僕ら地域おこし協力隊

今日は8回目。さらに地域おこしからは遠くなっていったが、そろそろ転機かなと思わせる展開だった。 親父と一緒にやっている金物屋が潰れそうになった挙げ句、商店街からも孤立してしまった藤井順一と、親が決めた結婚に納得できない今井春菜がともに行方不…

映画・八甲田山

1902年に雪中行軍の演習中に遭難し210名中199名が死亡した事件を描いた1977年の映画(画像はtoshibos-museumより)。 部分的には見たことがあったけど、昨日、はじめて全編を見た。 169分という長大な映画の三分の二がひたすらさぶい場面。猛吹雪で視界も効…

子育てと住まいから見るベーシック・インカム

ご挨拶を兼ねて標記のセミナーに行ってきた。 1月11日の「 元広告マンが家族と愛媛県に移住。旋風を巻き起こす」というセミナーにコメンテーターとして登場いただく前神さんの恩師・小沢修司さんがベーシックインカムの専門家で、このセミナーでも締めをさ…

成長は幻想か、解決策か

「成長は幻想か、解決策か」という論説が京都新聞(11.29)に載っていた。 成長派として取り上げられたのは民主党の前原誠司さん。「問題を解決するには、成長により国力を上げるしかない」「中学校2年生のときに父親をなくしたものの、浪人を経て京大を卒…

遅咲きのヒマワリ(7) 僕ら地域おこし協力隊

今日は7回目。面白いけれども笑えない展開になってきた。 お店がしまってしまうことになった順一は四万十にテーマパークを作る計画を丈太郎に話す。その場では受け流した丈太郎も次の日には「そりゃ、無理だ」「もっと地道に」と指摘。「そんなチマチマやっ…

白鳥の湖

兵庫芸術文化センターにマイリンスキーの白鳥を見に行ってきた。ファーストソリストになったばかりというオクサーナ・スコーリコが熱演していたのに、一幕は、暑くて疲れていて、悪魔の眠気との闘い・・・でもよかった。 席もよくて音に包まれる感じだったし…

遅咲きのヒマワリ(6) 僕ら地域おこし協力隊

第6話。相変わらず「地域おこし」とは縁遠い話が続くが、ちょっと気になるセリフがあった。 それは森下彩花が松本弘樹と同棲していることを知った丈太郎が、無理にハイになりながら「なぜ僕(丈太郎)は3年間給料をもらってこの土地にいられるのに、ずーと…

遅咲きのヒマワリ(5) 地域おこし協力隊

先回、「二階堂さんのお姉さんは、妹への対抗意識が高じて不倫を匂わせ、次回予告編では不倫相手のベッドのなか」と書いたけど、これは間違いだった。高知の既婚の先生と当てにならない恋をしていたのは今井春菜さん。島田さよりさん、ごめんなさい。どうも…

トム・ピーターズ『サラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! 』

山崎亮さんが乾久美子さんとの講演会で紹介していた本だ。彼がどんなビジネス書を読んでいるのか、気に入っているのか知りたくて買ってみた。 たしかに、なかなか面白い。山崎さんの仕事スタイルにも結構使われているように思う。これは拾い物だった。 ただ…

林直樹さん『過疎地域から始まる戦略的再編』を聞いて

11月10日、京大の「安寧の都市ユニット」で、『撤退の農村計画』の林直樹さんの講演を久しぶりに聞いた。 その日、打ち合わせのときに、しつこく、飽きず、本の広報を宜しくって言ったからか、最後に同行していた齋藤晋さんが壇上にあがり、本の内容をドーン…

遅咲きのヒマワリ(4) 地域おこし協力隊

遅咲きのヒマワリ、今日は藤井順一が満を持して提案した商店街を復活させるための企画に商店主たちが反発。「東京もんの意見を」と水を向けられた丈太郎が脳天気に「ゆるキャラでも」というと採用されてしまう。順一はいたたまれず、丈太郎は困惑・・という…

過疎地域の戦略

鳥取大学が自治体と連携し、全学的に取り組んだ「鳥取大学持続的過疎社会形成研究プロジェクト」の成果をまとめた本。 鳥取県知事だった片山善博さんが、「過疎地域で先駆的な取り組みをしている鳥取県の現場でのさまざまな実践を紹介しつつ、今後の可能性に…

『田舎の宝を掘り起こせ〜農村起業成功の10か条』

この本はえがおつなげての曽根原久司さんと、えがおつなげての編で、杉本淳さんと矢崎栄司さんが書かれたものだ。 狙いは農村起業の手引き書。「えがお大学院」という起業家支援事業に参加し、起業した45人を紹介するとともに、とくに16人をとりあげてタ…

金丸弘美『幸福な田舎のつくり方』 読んでいると心が温かくなって気持ちが前向きになる例ばかり

『田舎力』を書かれた金丸さんにスタッフの宮本がアタックしてものにした本だ。 『県庁おもてなし課』の巻末対談にも参加されていて、その繋がりからか、帯には有川浩さんが「この一冊で観光小説が何本も書けそうです」という推薦を寄せて下さっている。 「…

遅咲きのヒマワリ(3) 地域おこし協力隊

第三話はちょっと感動的。 東京の大学を体よく放り出されて田舎の市民病院でふてくされていた二階堂かほりは、患者さんに適量の倍の処方をしてしまった。案の定、患者さんは容態が急変。ベテランの看護士から、「なにやっってんだ」なんて言われ、陰では「東…

サキドリとカンブリア宮殿

NHKサキドリ『秋本番!知って得する?サイクリング新事情』(11.4) 今日のサキドリは「サイクリング新事情」。最近は女性のサイクリストのことをチャリーナということを知った。ネットで探してみると、キレイ女子自転車部「チャリーナ」というサイトがちゃん…

山崎亮『コミュニティデザインの時代』

山崎さんの『コミュニティデザイン』に続く単著。 『コミュニティデザイン』が彼が取り組んできたプロジェクトを軸に、彼の考え方と技の発展を辿る本だとすると、こちらは「コミュニティデザイン」をざっくりと整理して述べた本だ。 僕たちの本を含めて共著…

遅咲きのヒマワリ(2) 地域おこし協力隊

第一話の終わりに出てきた四万十川をまたぐ鯉のぼりは凄かった。 四万十は美しい。丈太郎が住んでいる家も、とても良い。ドラマを見て、四万十にいきたくなる人が一杯いそうだ。 第二回は、甲子園出場をかけた県大会の決勝でエースだった松本弘樹君にスポッ…

西辻一真「ETV特集・被災農家を救え・若きビジネスマンが挑んだ農業再生550日」

ETV特集で西辻さんの被災地での活動が特集されていた。 西辻さんは、耕作放棄地ゼロ化をめざし、2007年に京都で農業ベンチャー「マイファーム」を起業。全国で80ヶ所の体験農業を展開するまでになり、注目されていた。 その経緯は『マイファーム〜荒地…

ヨアン・S・ノルゴー、ベンデ・L・クリステンセン著、飯田哲也訳『エネルギーと私たちの社会』

これは1982年にデンマークで出版され、日本では2002年に訳された本だ。だから書かれてから30年、訳されてからでも10年経っている。 興味深いのは、このころ、デンマークでも原発をめぐる議論が盛り上がっていたが、70年代の反原発派の主張は「原発の廃止分は…

リンダ・グラットン『ワーク・シフト』

孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>という触れ込みで、今売れている本だ。400ページを超えて上製で2100円と抑えた価格だし、読みやすい。その点は凄い。 ただ、著者も書いているが、すでにいろいろ言われていることのパッチワークで…

遅咲きのヒマワリ(1) 地域おこし協力隊

地域おこし協力隊員が主人公のドラマ、遅咲きのヒマワリが始まった。 初回は東京であぶれてしまった小平丈太郎(生田斗真)が四万十に赴任。おばあちゃん、おじいちゃんの世話をしているうちに、一番親切にしてくれた隣の大村おばあちゃん(倍賞美津子)が倒れ…

裏寺町のマンション反対、立誠小学校、BaoBab

裏寺町のマンション反対 京都国際舞台芸術祭のフリンジ企画とかで立誠小学校で公演があったので見に行った。 途中、裏寺町の路地を通ると、お寺の前に「宗教的雰囲気を壊すマンション反対!」といった看板が出ていた。 昔、映画館やモーツアルト(ケーキ屋さ…