遅咲きのヒマワリ(8) 僕ら地域おこし協力隊


 今日は8回目。さらに地域おこしからは遠くなっていったが、そろそろ転機かなと思わせる展開だった。
 親父と一緒にやっている金物屋が潰れそうになった挙げ句、商店街からも孤立してしまった藤井順一と、親が決めた結婚に納得できない今井春菜がともに行方不明になってしまう。
 二人を心配した丈太郎は高知市に探しにゆき、観光名所をめぐるだけで二人に無事に再開を果たす。
 そこで春菜が妻子がいる大学の先生に惚れてしまい、失恋したことを打ち明けられる。最後は、偶然にも別の女の子を連れて目の前に現れた先生を、順一が殴ってしまうという展開。
 三人でまちにもどった順一は商店街の人に「今井先生のお嬢さんを無理矢理連れ出すなんて!」「順一のことなんかお嬢さんが相手にするわけないだろう」と非難されるが、春菜は「だいすきです。商店街のこととか、地域のこととかに一生懸命な順一君が。これからも手伝いたいと思います」と言って、皆を驚かせる。
 一方、二階堂は担当した松本弘樹の親父さんが夜中に吐血し、気道確保のために喉にメスをいれる。こわごわと、ふるえながら入れたが、無事成功。親父さんの命を救うことができ、一歩前進かなと幸せを噛みしめ、二人を無事連れ帰った丈太郎とビールを飲んでじゃれあっていた。


 ところで、高知で出会った順一と丈太郎は、お互いの弱みをさらけ出していた。
 順一は、まちから一度も出なかったことが、いつまでもコンプレックスになっているという。「俺のことを田舎もんだといつもバカにしているだろう」「東京でも高知でも生きていける丈太郎は気楽だ!どうしようもなくなれば栃木の実家に戻れば良いんだから」と言われた丈太郎は、「東京に出ても仕事がなかった奴と言っているくせに」「それに、もう僕には戻るところはない」「実家には居場所がない」と言い返す。加えて「親が選んだ結婚は自分の人生じゃない」と言う春菜。「隣の田んぼは青くみえるんだ!」という順一に、「そりゃ芝生だろ」と一同爆笑となるのだが、なんだか行き詰まった若者たちの心情吐露合戦みたいだった。果たしてあと2回でここからどう巻き返すのか。


 次回には二階堂さんに東京の大学から「戻ってこい」という声がかかるらしい。「ここにいて欲しいな」と言う丈太郎。ひょっとして丈太郎君の最大の地域貢献はお医者さんを地元に引き留めておくということ?。それはないよな。いくらなんでも。

(おわり)

○僕ら地域おこし協力隊
http://www.gakugei-pub.jp/gakugeiclub/chiikiokosi/index.htm
○出版記念イベント東京(12.14)
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○出版記念イベント京都(13.11.11)
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