京都・国際音楽学生フェスティバル2011

 京都・国際音楽学生フェスティバル2011が終わった。


 チケットの発売が2週間ほど延び、開催自体も危ぶまれていたなかで、例年通り海外から9校の参加を得て開催されることになり4月半ばにはチケットが売り出されたのだが、5月12日になって、パリ国立高等音楽院、ウィーン国立音大、ミラノ・ヴェルディ音楽院、チャイコフスキー国立モスクワ音楽院が不参加となった。
 別に状況が悪化したわけでもないのに、どうして?ではあるが、連休前後、福島の3号機が200度を超えていたから、やっぱり止めておこうとなったのかもしれない。


 その代わり、京都市立芸大、東京音楽大学東京芸大や、元々の参加者の有志が代演してくれた。日曜日はミラノと東京音大東京芸大で、まるで東京DAYだったが、演奏には満足。
 イタリアのテノールとソプラノの穴は埋めきれなかった感じだが、モスクワの代わりに京都市立芸大とジュリアード音楽院ショパン音楽大学ベルリン芸術大学が参加しての弦楽セレナーデも豪勢だった。


 最終日は恒例のオーケストラ。400人規模の響きの良い会場でのフルオーケストラの演奏は、それだけで滅多に聞けない贅沢。外山雄三管弦楽のためのラプソディーが和風の味付けで思いのほか良かった。


 フィナーレのアンコールは震災の犠牲者に思いを寄せてモーツァルトのアヴェ・ヴェルムス・コルプス。そして最後に故郷。これはジーんと胸に来る。


 そういえばプラシド・ドミンゴの公演でも、やはり故郷を歌っていた。
 今年の流行りになるのかもしれない。