観光
近代主義礼賛 今日も原発事故のニュースが続く。 原発立地の是非をめぐる住民投票を中止した串間市の野辺市長は、投票について「安全性が確保できるまではやるべきでない」と説明したとのことだ(http://mainichi.jp/area/miyazaki/news/20110315ddlk4501048…
原発がせめて危機を脱することを祈りつつ、普通の話題に戻ろう。 山口誠『ニッポンの海外旅行〜若者と観光メディアの50年史』の紹介で出てきた小田実の『何でも見てやろう』を読んなおしてみた。 この本はのちにベ平連のリーダーとして有名になった小田実が…
佐藤滋さんの『まちづくり市民事業』、さすがに続けすぎというので、今日は別の話題にしよう。 これは、前ユネスコ事務局長の松浦さんが在職当時に書いた本だ。 世界遺産の考え方を知るには佐滝剛弘さんの『「世界遺産」の真実---過剰な期待、大いなる誤解 …
湖畔 有機栽培の取り組み 再び公民館に集合し、車に分乗して湖畔に向かう。 今度のガイドさんは女性の前田さんだ。 車窓から見える田んぼを指さして、あれは無農薬、こちらは農薬半減と説明してくださった。 生き物の「ゆりかご水田」といって、今年はにごろ…
川端づくし お寺の川端 これはお家(お寺)の中にある川端。お家のなかにあるので内川端という(逆に、外にあるのは外川端という)。 正伝寺といって、曹洞宗 永平寺直末 近江三ヶ寺ノ一つだそうで、今でも地元の人々に親しまれているという。 亀池 お寺にあ…
京都府建築士会青年部が針江生水の郷の見学会をやっていたので、連れと一緒に遊びに行った。 針江は写真家・今森光彦さんがによる映像詩、NHKハイビジョンスペシャル『里山・命めぐる水辺』の舞台になった美しい景色と生命の輝きに満ちた村だ。徹底したガ…
食旅セミナーも何とか無事終了。セミナーではマイクが不調だったり、資料が足りなくなったりの不手際もあった。ごめんなさい。 今日は、オプショナルツアー「大正・三軒家 下町水辺の楽園ツアー」を報告しよう。 今回のセミナーをどうするか、フードツーリズ…
長浜 これらに対して、古池さんが厳しい目で見るのは長浜だ。 長浜の成功は疑いえない。しかしそれはテーマパークとしての成功ではないかと指摘する。なぜなら黒壁スクエアの周辺に同種の店舗を誘致することで、スクエアの内部と外部を切り分け、空間を洗練…
『観光学への扉』で「9章 脱開発の時代と持続可能なコミュニティ」「10章 協働・連携としての観光」等を担当いただいた古池嘉和さんの新しい原稿を読んだ。 もうすぐだ。 この本で言いたいことは決まっている。 地域経済において観光が果たすべき意義と役割…
セミナー無事終了 8月5日、宗田好史さんのセミナーが無事に終わった。 最初は申し込みが少なく、どうなるのかと心配したが、ボチボチ、ボチボチと申し込みが増え、最後は50人を超えたうえ、キャンセルが少なく、参加者数も50人を超えた。 来てくださっ…
5000万人を割り込み、1人当たり消費額も増えず 京都市が7月20日に発表したところによると、このところ増え続けていた観光客は、2008年の5021万人から、2009年は4690万人程度に落ち込んだそうだ。 10年前にぶちあげた5000万人構想を早期に達成したので、…
ルーブル美術館のエントランス 伊澤さんは今回もルーブルのピラミッドをべた褒めにしていた。 本のカバーにも使っているぐらいだから、とっても良い例だと本書では主張しているのだが、本当にそうだろうか。 たとえば東本願寺の前の広場に、あんなものができ…
7月12日に観光の「ユニバーサルデザイン」京都セミナーが無事に終わった。 20人きてくれるかどうか、と心配したが、天候不順にも拘わらず、50名以上の方に参加頂き、会場の京都景観・まちづくりセンターのワークショップルームが満杯になった。 本当に有り難…
どんな感動を与えるか では、グリーンツーリズムの本当の強さ、ディズニーさえ負けない力はどこにあるのだろうか。 青木さんはディズニーは約束された感動を与えるシステムだという。 パレードはこんなに楽しい、ミッキーとの出会いがこんなに素敵。それらは…
観光とツーリズム 青木さんは観光とツーリズムを峻別される。 簡単に言えば、観光とは過去のマスツーリズム、物見遊山、商業主義を象徴する言葉であり、ツーリズムとは、本来の観光、あるいはこれからのあるべき観光を象徴する言葉として使われているようだ…
7月12日に学芸出版社が自ら仕掛ける著者講演会の第一回、青木さんの講演会があった。 おかげさまで盛会。 遠方よりお起しいただいた皆様に感謝します!。 さて、お話しのなかで、印象深かったエピソードを僕なりにまとめ直して紹介しよう。 都市と農村の…
東京は暑くて冷たかったかった 昨日は朝から東京。 文教大学(遠い!)、お茶の水で2件、代々木で打ち合わせ。 そして最後は市ヶ谷で原科幸彦さんの環境アセスメントの講演を聞いてきた。 暑いうえに、電車等のクーラーが冷たくて気持ちが悪い。 帰りの新幹…
外食産業の実態 ここで福島さんが強調されたのは、確かに飲食店は厳しい状況が続いているが、回復している店が一部現れている点だ。 その違いは何か? 福島氏によれば、伸びている店の対策は「ぐるなびや自社HPの改良」「より良質なメニューやコースの開発…
今回のフードツーリズム研究セミナーは「ぐるなび」の福島常浩さんのお話だった。大きくは、 1 ぐるなびの創業と企業活動 2 外食産業の現状 をお話された。 ぐるなびが狙ったこと インターネットとの出会い ぐるなびがスタートしたのは96年。当時は大きな…
今度、宗田好史さんに『イタリア世界遺産物語』という演題でセミナーを引き受けていただいた。 なぜ、いまさらイタリア世界遺産なのか? イタリアで学んだ知恵を京都で生かす 先日、宗田さんに書いていただいた四冊の本のPRビデオを撮りに伺った。 『町家…
京都サイクリングツアー・プロジェクト 本書ではエコツーリズムを作り上げてきた人々が実に魅力的に描かれている。 西表や小笠原、知床、裏磐梯など、いかにも自然、いかにもエコツアーという感じのフィールドが多い中で、異色をはなっている自転車による京…
エコツーリズムとは 本書は「ガイドブック」となっているが、実際はエコツーリズムに果敢に取り組んできた人々の活動、考え方を紹介しながら、エコツーリズムの真髄を紹介する本だ。 エコツーリズムとは何か? 海津さんは「はじめに」で「地域の宝を守りなが…
写真は7月1日から始まったブライトンホテルのリレー音楽祭2日目(564回目)の様子。 京都市立芸術大学の寺島千紘さんと泉麻衣子さんがピアノ・ソロで、ショパンやシューマンを披露。最後のブラームスのハンガリー舞曲の連弾が楽しかった。 3日はソプラノ…
いよいよ脱稿間近 5月12日に紹介した『観光まちづくりとマーケティング』の第二次稿が上がってきた。 本書は、1章で総論を書いて頂き、以下「観光地マーケティング」「観光地ブランディング」「観光地プロモーション」そして「MICE」と「ホスピタリティ…
たこ焼き食べに1日がかりで行くか? 僕もワイフも、旅と言えば、まずは食事だ。 昔は温泉もよかったが、ちょっと事情ができて行きにくくなった。そうなるとますます食べるものに関心が集中する。 とは言え、遠くまで行くかぎりは、それなりの物が食べたいと…
6月18日にも少し触れたけど、『体験交流型ツーリズムの手法』の著者、大社さんが『観光まちづくりプラットフォーム』(仮題)を執筆中だ。 詳細はインタビュー記録をお読み頂きたい。 http://www.gakugei-pub.jp/chosya/001ookoso/index.htm 着地型観光のノ…
セカンドステージの展開 昨日は途中から個人的な愚痴になってしまった。すみません。 本題に戻ると、青木さんの本の核となるセカンドステージとして取り上げられているのは、下記の六つだ。 社会的自己実現型グリーン・ツーリズム―農家民宿、農村民泊、農家…
協発型歓交 5月に出した新刊だ。スタッフの中木君が企画・編集した本だが、僕も少しだけ手伝った。 帯には「外発型から協発型へ」とある。 これは、中央政府や外部資本による開発ではなく、かといって内発型オンリーでもなく、外部の力もうまく活かしながら…
旧京都中央電話局上分局外観 御所の南東、丸太町の鴨川のほとりに建つ電話局の建物が、スーパーになっていた。 1923年に建てられた鉄筋コンクリート3階建て。現存するRCの電話局舎では最古のものの一つと聞く。 廃局された後1989年にアメリカ蟹のレストラン…
6月12日に蛍火の茶会に行って来た。 これは約六〇〇匹の蛍を大籠より御手洗川に放して鑑賞するとともに、茶会や十二単衣の着付け、王朝舞や箏曲の演奏を愉しもうという趣向だ。 下鴨神社のHPによれば、昭和20年代には農薬による汚染で蛍も絶滅していた…