高島市新旭町針江まち歩き(2)

川端づくし

お寺の川端



 


 これはお家(お寺)の中にある川端。お家のなかにあるので内川端という(逆に、外にあるのは外川端という)。
 正伝寺といって、曹洞宗 永平寺直末 近江三ヶ寺ノ一つだそうで、今でも地元の人々に親しまれているという。

亀池



 


 お寺にある亀池の自噴はすごい。
 写真のように10センチぐらいは吹き出している。
 今でこそ、機械で半日もあれば掘れてしまうが、昔は滑車で先に三角の重りをつけて何日もかけて掘っていたという。だからお金持ちしか掘れなかった。
 また、どこを掘れば水が出るか、昔のプロの人は見事に言い当てたという。


上原豆腐店



 


 創業100年のお豆腐屋さん。
 左の写真に写っているのは川端に出来上がったお豆腐を入れて冷やしている様子。
 お豆腐を作る水は自噴水をポンプアップして使っているということだった。
 写真では分からないが、とても大きい。170円。
 見学後に食べたかばた弁当に入っていたお豆腐がこれだと思うが、ややワイルドな舌触りが残る仕上がりだった。

 右の写真はいかにもという感じで綺麗に作られた川端。

 ここがそうかどうかは知らないが、映像詩『里山・命めぐる水辺』が放映されたあと、川端を再び使い出したり、綺麗にする人も増えたという。見られると益々美しくなると言うことだろう。

清水さんちの川端



 


 左の写真のお家はガーデニングが好きで、昔から綺麗にしていたという。
 右は清水さんちの川端。テレビがよく撮しにくる場所の一つだそうだ。


刺繍ハンカチを買う



 


 このあたりは昔、織布や撚糸が盛んなところで、今は中国等との競争に敗れてしまったが、それでも所々に織布屋さんが残っている。
 連れ合いは店先に捨て値でおかれた品物を物色。
 買ったハンカチは3枚で100円。天然素材100%だ。

田中三五郎さんちの川端



 


 映像詩に出てきたもどり漁の田中さんのお家の川端を見せていただいた。
 美しい。ほんとに丁寧に使われている。
 奥様のお話では、コイはカレーが大好きなのだという。「食べられるんですか?」とつい聞いてしまった。「良い物ばかり食べているからダメです。美味しくない」とのご返事。観賞用だそうだ。



 


 お家の裏手には田んぼが広がる。
 老後は、といってももう目の前だが、こんなところに住めた良いなあ。でも喫茶店がないから連れ合いは去ってしまうかも。


 田中さんの写真を撮らせていただいた。
 5年ほどまえから漁は止められたそうだが、まだお元気そうだ。

続く