僕の本の紹介

高松平蔵さんのセミナー『ドイツの地方都市はなぜ元気なのか』(1)

8月2日の高松さんの講演会も盛況でした。 おいでいただいた皆さん、有り難う。 正式な記録は下記にあるので見てください。ここでは興味深かったことをいくつか取り上げて紹介します。 ○担当編集者による正式記録 http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1008ta…

PPS著『オープンスペースを魅力的にする』

W.H.ホワイト 8月14日に紹介したパブリックスタイルで思い出したのだが、公共空間の利用についての研究と実践では、W.H.ホワイトが有名だ。 ホワイトとの出会いは学生の頃だった。 僕はバイト先で『LDK研究』を手伝った。リビングに何秒かに一こまを撮影…

『まちづくりコーディネーター』セミナー開催(2)

まちづくりコーディネーターとは何か 昨今、住民主体のまちづくりへの期待が高い。地域のことは地域の人々が主体的に決めていくべきという美しい話と、お金も人も足りないのでドブ板行政をいつまでも続けられないという行政側の現実があるのだろう。 しかし…

『まちづくりコーディネーター』セミナー開催(1)

セミナー開催 本の出版1周年記念と、販売梃子入れを兼ねてセミナーを開催することにした。 編者のリムボンさんは快く引き受けてくれたのだが、出てきた趣旨文を見ると、「……喧嘩、売ります!……」とある。 なんだ、喧嘩だって!?、見に行かなきゃ!! 詳し…

観光のユニバーサルデザイン京都セミナー・報告2

ルーブル美術館のエントランス 伊澤さんは今回もルーブルのピラミッドをべた褒めにしていた。 本のカバーにも使っているぐらいだから、とっても良い例だと本書では主張しているのだが、本当にそうだろうか。 たとえば東本願寺の前の広場に、あんなものができ…

観光のユニバーサルデザイン京都セミナー・報告1

7月12日に観光の「ユニバーサルデザイン」京都セミナーが無事に終わった。 20人きてくれるかどうか、と心配したが、天候不順にも拘わらず、50名以上の方に参加頂き、会場の京都景観・まちづくりセンターのワークショップルームが満杯になった。 本当に有り難…

室田昌子「ドイツの地域再生戦略」セミナーを終えて

室田昌子さんの「ドイツの地域再生戦略 コミュニティマネージメント」セミナーが50名の参加を得て無事に終わった。一部交通機関が不通になるなど、天候不順のなか足を運んでくれた皆さんに感謝。帰りの足が心配で直前キャンセルが多かった2次会も、当日にな…

「地域づくりの視点から都市計画制度に提案する」連続ワークショップ〜その2(続き)〜

連続ワークショップの2回目、最後は山本一馬さんから都市計画教育について提案があった。 次回は8月4日(水)。是非、参加ください。 提案06.都市計画に都市計画教育を位置づける デンマークから日本を考える 最初に「官僚たちの夏」のオープニングシーンの紹…

「地域づくりの視点から都市計画制度に提案する」連続ワークショップ〜その2(続き)〜

連続ワークショップの2回目、松原さんの報告を紹介しよう。 次回は8月4日(水)。是非、参加ください。 提案17.密集市街地の路地へ対応する 松原永季さんからは自らが取り組まれた駒ヶ林を事例に、密集市街地への取り組みについて報告があった。 阪神・淡路大…

「地域づくりの視点から都市計画制度に提案する」連続ワークショップ〜その2〜

連続ワークショップの2回目は泉さん、松原さん、そして山本さんの報告だった。 議論も盛り上がり、濃密な時間だったのではないかと思う。 次回は8月4日(水)。是非、参加ください。 提案18.市民提案の活発化に向けた都市計画提案制度見直しを行う 泉英明さん…

大西隆編著『広域計画と地域の持続可能性』〜その2〜

一昨日に続き、『広域計画と地域の持続可能性』から印象に残った話題を紹介したい。 活性化の前提が変わってきている 3章「地域活性化と広域政策」で、瀬田さんは活性化が目ざすところが、「人口増加、発展、浮揚」から、「維持、持続可能」へ変わってきて…

大西隆編著『広域計画と地域の持続可能性』〜その1〜

「東大まちづくり大学院シリーズ」が出来たわけ 東大まちづくり大学院は2007年にはじまった社会人向けの教育コースだ。シラバスや教授陣、公開講座や連続シンポジウムの質はさすがで、いずれそれらの成果を出版して頂けないかと、コース長の大西隆さんにだい…

鳴海邦碩著『都市の自由空間』

歴史のなかの自由空間 この本はひょっとすると「反都市計画の書」なのかもしれない。 なぜか。 語られる事例のなかに、計画意思が読み取れないからだ。 「道は空地である」ということ自体も、そうだ。道なんだから、人が通るとか、軍隊が迅速に移動するとい…

「地域づくりの視点から都市計画制度に提案する」連続ワークショップ第1回

連続ワークショップとは 『季刊まちづくり』26号の特集「地域づくりの視点から都市計画制度に提案する」の筆者による報告と討議を行う連続ワークショップが始まった。 第1回は下記の内容だった。 特集全体の解説:米野史健※ 提案24.時限的な規制の方策を組…

『電柱のないまちづくり』

電線のない街を目指して 『電柱のないまちづくり』の企画を著者の方々から聞いたとき、出したいと思った。 それには2つ理由がある。 第一は「馬鹿みたいに高い」と思われている電線類地中化だが、今ではかなりコストダウンが出来るようになっていること。 …

安田亘宏『食旅と観光まちづくり』

たこ焼き食べに1日がかりで行くか? 僕もワイフも、旅と言えば、まずは食事だ。 昔は温泉もよかったが、ちょっと事情ができて行きにくくなった。そうなるとますます食べるものに関心が集中する。 とは言え、遠くまで行くかぎりは、それなりの物が食べたいと…

『観光まちづくりプラットフォーム』

6月18日にも少し触れたけど、『体験交流型ツーリズムの手法』の著者、大社さんが『観光まちづくりプラットフォーム』(仮題)を執筆中だ。 詳細はインタビュー記録をお読み頂きたい。 http://www.gakugei-pub.jp/chosya/001ookoso/index.htm 着地型観光のノ…

青木辰司著『転換するグリーンツーリズム』〜その2・セカンドステージ

セカンドステージの展開 昨日は途中から個人的な愚痴になってしまった。すみません。 本題に戻ると、青木さんの本の核となるセカンドステージとして取り上げられているのは、下記の六つだ。 社会的自己実現型グリーン・ツーリズム―農家民宿、農村民泊、農家…

青木辰司著『転換するグリーンツーリズム』〜その1・協発型歓交

協発型歓交 5月に出した新刊だ。スタッフの中木君が企画・編集した本だが、僕も少しだけ手伝った。 帯には「外発型から協発型へ」とある。 これは、中央政府や外部資本による開発ではなく、かといって内発型オンリーでもなく、外部の力もうまく活かしながら…

『生活支援の地域公共交通』

分野を広くきっちりと押さえた本 この本は首都大学東京都市システム科学専攻が企画した都大学叢書の3冊目。約1年前の2009年4月の発行だ。 書いているのは当時同専攻にいた秋山哲男さんと、その門下の吉田樹、猪井博登、竹内龍介さんの四人。 最初は原稿の…

『観光のユニバーサルデザイン』

出したかった大きいテーマ 数年間、ああでもない、こうでもないと相談を重ねてようやく出せた本だ。 著者の1人、秋山哲男さんからお話を聞いたとき、観光とユニバーサルデザイン、ともに魅力的なテーマで社会的な意味も大きい。類書もない。是非、出したい…

ノッティンガムの中心市街地

学芸チャンネル(仮称)で街路の様子を紹介 会社ではじめた学芸チャンネル(ユーチューブ)に『失敗に学ぶ中心市街地活性化』の共著者、長坂泰之氏(中小企業基盤整備機構近畿支部)が撮影されたノッティンガムの中心市街地の様子を掲載している。 ノッティ…

『英国の持続可能な地域づくり』

お金が回るということ 5月12日にも触れたが、地域再生の大きなポイントは多くはないお金をいかに地域内で回すかにある。 それを教えてくれたのは2005年に出した『英国の持続可能な地域づくり』で紹介されていた「漏れを防げ」という地域再生の考え方だ。 …

『ドイツの地域再生 コミュニティ・マネージメト』

2年間ほどかけた『ドイツの地域再生 コミュニティ・マネージメント』が出来た。 論文を見せてもらったのが一昨年の夏。科研費の出版助成には間に合いそうになかったので、住総研の出版助成に応募して、助成が決まったのが昨年の夏。そこから原稿の書き直し…

『季刊まちづくり27号』

4月25日と5月1日に書いた『季刊まちづくり27号』が出来上がった。 本号の「地域レポート」では夕張市のコンパクト化を瀬戸口剛さんが報告している。 人口減少と財政破綻のもと、市内8箇所に分散している市街地を、清水沢地区に集約化したいと市は言っ…

『「和」の都市デザインはありうるか』

田端修さんの新著。いろいろあったが、ようやく出来上がった。 「和の都市デザイン」って何だ?と思われるだろう。 伝統的なデザインのこと? あるいは屋根と庇を付けること? そうではない。 端的に言えば、日本の都市に相応しい都市建築、都市住宅のあり方…

「ブラタモリ 新宿大久保」再放送決定!

『オオクボ 都市の力』の著者、稲葉佳子さんが案内するNHKの番組「ブラタモリ 新宿大久保」が好評だったとのことで再放送が決まった。 6月8日(火)の0:15、つまり6月7日(月)の深夜だそうだ。 今、稲葉さんにディレクターから電話があったとのこと…