季刊まちづくり

特別企画・分かち合いの都市計画(3)

『季刊まちづくり28号』で五十嵐さんたちが展開している総有論が、放棄地だらけになったような衰退地区では助け船にならないとしたら、どうすれば良いのだろうか。 山崎義人さんと嘉名光市さんによるアメリカの事例の紹介 季刊まちづくり26号の読書会では、…

特別企画・分かち合いの都市計画(2)

総有という考え方が都市計画関係の諸制度改革の鍵になるのかどうか、考えてみたい。 総有論では村八分になったときに困る 昨日、説明したように総有は単なる共有でも空間の公有でもない。「構成員でなければ利用権を取得できないし、資格を失えば利用権も喪…

特別企画・分かち合いの都市計画(1)

季刊まちづくり28号、いよいよ発売です。 アマゾンではすでに発売中。書店でも9月1日には店頭に並ぶと思います。よろしくお願い致します。 現代総有論と都市計画 28号の特別企画は神野直彦さんを迎え、五十嵐敬喜、野口和雄さんの座談会から始まり、五十嵐さ…

第4回季刊まちづくり26号読書会(3)〜都市農地

提案13.都市内に散在する農地を環境整備に活かせ 農地と宅地が混在する市街化区域をどうするか 柴田祐さんは兵庫県の太子町の市街化区域内に農地がたくさん残っている様子を示し、これをどうするのかと問題を提起された(p56、図1)。 本来、10年以内に市街…

第4回季刊まちづくり26号読書会(2)〜環境・生態系の視点

提案08.環境・生態系の視点を都市計画制度に位置づける 田中貴宏さんは広島大学で、建築環境や都市環境を専攻されている。 都市政策になにかを提案するというよりも、都市の物理的な環境を認識科学的に研究している。 したがって学問的な立場から、科学的知…

第4回季刊まちづくり26号読書会(1)〜都市計画区域

連続4回の季刊まちづくり26号の特集「地域づくりの視点から都市計画制度に提案する」をめぐるワークショップが終わった。 よくまあ、4回もやってくださったものだと感心する。 大げさに言えば、東京での討論会や今回のワークショップは、本や雑誌づくりの一…

第3回季刊まちづくり26号読書会(3)

提案16.新しい都市のパブリックスタイルを育む 問題提起 武田重昭さんからは提案16について説明があった。 まず最初に (1)建設・管理から、使いこなし魅力を共有する施策へ (2)私的な生活の充実から、社会的な生活の充実へ (3)都市の基盤整備から、…

第3回季刊まちづくり26号読書会(2)

嘉名さんの報告のあと、意見交換が行われた。 誰がルールを決めるのか 論点は3つあった。 一つは、そもそも合意がないところに、どのようなルールを、誰が作りうるのか、という点だ。 そもそも補完性の原理から言えば、地元でルールをつくれるようにすべき…

第3回季刊まちづくり26号読書会(1)

26号の読書会が開かれた。今回は下記の方々から報告があり、議論された。 うち提案04と16について報告し、07については別の機会に紹介したい。・提案04.都市計画に地域マネジメントの主体を位置づける:嘉名光市 ・提案16.新しい都市のパブリックスタイルを…

『季刊まちづくり27号』

4月25日と5月1日に書いた『季刊まちづくり27号』が出来上がった。 本号の「地域レポート」では夕張市のコンパクト化を瀬戸口剛さんが報告している。 人口減少と財政破綻のもと、市内8箇所に分散している市街地を、清水沢地区に集約化したいと市は言っ…

椎原晶子さんインタビュー

季刊まちづくり27号の最後の校正「地域プランナー 椎原晶子 〜地域資源を生かす」を読んだ。 興味深かったのは次の椎原さんの言葉。 「建築は施主に注文されて建設するけれども、映画やマンガはまず自分がつくりたいものがあって形にしていく。建築や都市…

季刊まちづくり27号

季刊まちづくり27号(6月1日発売号)の校正を見た。 今回は前号に引き続き都市計画改革の特集と、昨年末に亡くなられた北沢猛先生の追悼特集だ。 巻頭は北川フラム・西村幸夫氏の対談。2人が最後に「これからは「食」と「農」」だと口を揃えて言うのに…