椎原晶子さんインタビュー

 季刊まちづくり27号の最後の校正「地域プランナー 椎原晶子 〜地域資源を生かす」を読んだ。
 興味深かったのは次の椎原さんの言葉。
 「建築は施主に注文されて建設するけれども、映画やマンガはまず自分がつくりたいものがあって形にしていく。建築や都市計画もそうしたやり方があって良いんじゃないか」。
 「NPO活動をやっていると、働く場所、住む場所と、配偶者を世話すると感謝されます。皆さんの暮らしの糧になることを動かしているんだって、思っているようになりたい」。
 空き家を活用しても固定資産税程度にしかならないけれど、「若者が住むようになって維持管理は彼らがやるようになりました。イベントがあるときは家主さんとして呼ばれて丁重に扱われると、だんだん楽しくなってくるようです。」
 先日紹介した堀口さんがいう押しかけ支援、仕事未満に通じる話だが、谷中の町内会から幾ばくかのフィーも出るようになったとか。さすが現場で苦労してきた椎原さんだけあって、すでに展望が見えかけている感じだ。それでも谷中だけのお付き合いでは、食べていくのは難しいし、地域に丸ごとお世話になるのも良いとは思わないとのこと。
 もう一つの注目点は、地方との交流に積極的に取り組んでいること。都会にもブランド品だけではなく、良い素材の品物を持ちたいという層が増えているから、地方の良いものを売る場所を谷中につくれば地方の作り手も育つし、谷中にも家賃が入るということで、いくつかがすでに進行中。
 分量が多く、ちょっち読みにくいのではないかと文句を付けたが、椎原さんの全体像が掴め、興味がつきない。6月1日の発売を楽しみにお待ちください。
 発行状況は季刊まちづくりHPで。