関満博さん『「農」と「食」のフロンティア〜中山間地域から元気を学ぶ』出版(1)

**いよいよ出版

 10月15日に紹介した関満博さんの『「農」と「食」のフロンティア』を、今年1月1日に発売した。
 関さんは産業論、中小企業論、地域経済論を専門とする経営学者で、徹底して現場を足で歩くタイプの方だ。その仕事スタイルは『現場主義の知的生産法』に詳しいが、いかにも野人という感じで、思わず惚れ込んでしまう。


 だが、単なる変わり者ではなく、第34回エコノミスト賞、第19回サントリー学芸賞、第14回大平正芳記念賞特別賞も受賞された俊英だ。


 その関さんが、90年代に入ってから日本の生産現場に魅力を感じにくくなったという。そして中国やベトナムに輝きを追いかけて調査に行かれるのだが、あるとき、日本のチベットとされていた岩手県北上山中の川井村で農産物加工場に出会われる。「それは衝撃であった。一見、普通の食品加工工場に見えたその中で、年配の女性たちが活き活きと輝いていたのであった。疲弊しているはずの中山間地域の片隅で、何かが起っていることを知る。以来10年、中山間地域を訪ね歩く日々を重ねていくことになる」。


 その10年間の集大成が本書だ。
 内容は10月15日のブログや、関さんへのインタビューに詳しいので見て頂きたい。


 また1月19日には関さんが京都に来られて講演される。近場の方は是非、来て頂ければと思う。


続く


○関連情報
関満博セミナー(2011.01.19、京都)
http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1101seki/index.htm


関満博氏インタビュー
http://www.gakugei-pub.jp/chosya/008seki/index.htm


○アマゾンリンク
関満博著『「農」と「食」のフロンティア―中山間地域から元気を学ぶ


関満博著『現場主義の知的生産法 (ちくま新書)