コミュニティ・ビジネスとソーシャル・ビジネス(1)
コミュニティ・ビジネスとソーシャル・ビジネスの違い
8月4日に紹介した細内信孝著『『新版 コミュニティ・ビジネス』が20日に発売できる。
コミュニティ・ビジネスの定本の新版なので、是非、見て頂きたい。
ところで、最近はコミュニティ・ビジネスよりもソーシャル・ビジネス(社会的企業や社会企業家)のほうが、流行っているようだ。
この二つはどう違うのだろうか。
11月7日に行った「コミュニティビジネス入門講座」で風見さんは、
コミュニティビジネス:地域の課題を解決する
ソーシャルビジネス :社会的な問題も解決する
であるが、根本は同じ。
社会性:ミッション
事業性:継続的な事業
革新性:新たな価値創造
の3つを柱とする。
とされていた。
これはコミュニティ・ビジネスはソーシャル・ビジネスの一部で、前者が地域に拘るのに対して、後者は地域密着型も含むが、そうでないものも含むと理解すれば分かりやすい。
ようするにソーシャル・ビジネスはコミュニティ・ビジネスを含む、より大きな概念だというわけだ。
三つの柱のうち社会性は当然だろう。地域や社会の課題を解決するというのだから当然だ。そしてビジネスである以上、継続性も当然だろう。というか、ビジネスにするのは継続性を担保したいからだとも言える。
では革新性はどうか。
これは、行政や企業が提供できなかったサービスなのだから、相当の工夫がなければ事業として成立しないという意味では、「革新性」も納得がいく。
しかし、地域や社会に必要とされるものを、ともかくずーと続けているという事業はどうだろうか。
他は廃業してしまったのに、続けている以上、そこにはなんらかの革新性があるのか、それとも我慢強いだけなのか、そうだとしても革新性がないから、ソーシャル・ビジネスでもコミュニティ・ビジネスでもないと言ってしまって良いのか、簡単に言えることではない。
○講演会『コミュニティビジネス入門講座』
講師:風見正三・木下 斉、2010年11月7日
http://www.gakugei-pub.jp/cho_eve/1011CB/report.htm
○アマゾンリンク
風見正三、山口浩平編著、木下斉ほか著『コミュニティビジネス入門―地域市民の社会的事業』
細内信孝『新版 コミュニティ・ビジネス』