社内引っ越し騒動
捨てて、捨てて、また捨てて
営業部室から営業部が撤退し、編集&総務部と合流することになった。
過密にならないように、この際、徹底的に物を捨てようということにしたが、出るわ、出るわ、ゴミ置場として空けた駐車場1台分がすっかり埋まってしまって、さらに相当量がはみ出している。
今の社屋に移ってから15年。その間、印刷技術は電算写植と版下(印画紙)の世界から、フィルムレスのDTPへと変わってしまった。往時には大切だった版下も、トレースの原図も、糊が剥げて来て今さら使えない。版下づくりのための台紙も、まして手書きの原稿用紙もかなりの在庫があったのだが、捨てた。
立派なトレース台も、版下を切るのに使っていた優れものの断裁機も、要らなくなった。
手書きやワープロの時代には手紙類を閉じたファイルが頼りだったが、いまではほとんどがパソコンに入っている。いくらバックアップをとっていても、一瞬に消えてしまう怖さはあるが、今さら紙のファイルから探し出すことは滅多にない。
だから、思い切って紙のファイルもほとんど捨てた。
テープも、結構最近まで使っていたが、とうとうデジタル録音になってしまった。
だからテープレコーダーも、テープも捨てた。
35mmフィルムの一眼レフも使わなくなって久しい。
こうやって捨てていくと、身軽になるのだが、過去を捨てていくようで、寂しい。