「京都」皆川淇園「弘道館」での展覧会





 家のそばに皆川淇園が主催した学問所「弘道館」跡がある。
 昨年、所有者が手放すことになったとき、相談を受けた老舗の和菓子店「老松」が買い取ったという。大学の研究者や伝統産業に携わる職人が運営委員会をつくって荒れていた敷地を手入れし、サロン文化の復活を目指している。
 先週の日曜日、その一環として菓子とアートを組み合わせた展覧会が開かれていたので行ってきた。

 当時の建物は残っていないのだが、江戸後期の屋敷はなかなか気持ちが良い。
 明治時代に消失した茶室そっ啄斎の写しもある。
 3000人とも言われた淇園の門下には多彩な人物がおり、解体新書を著した前野良沢や若仲とも親しかったという。





 そうした伝統的な空間に、脇山さとみさんの作品がさりげなく置いてある。器で有名な方らしいが、へんな人形も面白い。器のなかにはお菓子が入っていた。
 1000円でお抹茶付き。500円ならグリーンティかコーヒー付き。6月には謡を愉しむ会があるが2500円もする。7月にはもう少し気軽な会もあるそうだ。


 老松の太田さんは花街の研究者でもある。
 『京の花街―ひと・わざ・まち 』は、共著者の平竹さんから僕にも話があったのだが、出すことは出来なかった。さらに柔らかい感じにして他社から出ている。その本も受付に置いてあった。


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・太田達、平竹耕三ほか著『京の花街―ひと・わざ・まち