『アリス・イン・ザ・ワンダーランド』

京都の映画館事情

 今日も映画に行った。
 3日にいったのは三条新京極のMOVIX。ここは昔、松竹やロキシーがあったところを再開発したところ。周辺にあった東宝公楽、スカラ座と○○座(忘れた)はすべて閉館となり、ここだけになった。
 今日、行ったのは東宝シネマ二条。
 JRの二条駅の再開発でつくられたビルのなかにある。駅前の風景は写真のように郊外って感じだが、京都駅からJRで二駅、京都の中心軸である烏丸通りからも地下鉄で二駅で、歴史的市街地のはずれにあたる。だから、シネコンの反対側、旧市街側には三条商店街があり、堀川通りまでアーケードが続いている。
 京都市にはこのほか、新京極の四条よりに新京極シネマリーベ(2スクリーン)が地元興業系として唯一残り、名画座祇園会館、アートシアター(ミニシアター)系が京都みなみ館と京都シネマ(3スクリーン)、成人映画が3館残っている。しめて34スクリーンである(2007年調査、スクリーン数には当時はあった東宝公楽が入っている。出典:地域上映活動年鑑2008、コミュニティシネマ支援センター)。

 この6月に京都駅の南側、新幹線のプラットホームから間近に見える至近の場所に「イオンモールKYOTO」が開店する。「延べ床面積は14万8300平方メートルで、地上7階と同6階建ての2棟。シネマコンプレックスも入る。運営主体の不動産会社が会社更生法の適用を申請し、開業が遅れていたが、建物を所有する清水建設イオンモールに運営委託する形で」開業にこぎ着けたそうだ。
出典:朝日新聞
http://www.asahi.com/business/update/0420/OSK201004200145.html
 上記年鑑によると2005年時点で京都市には40スクリーンあったそうだから、このシネコンができて、2005年レベルに戻るか、少し上回るということになる。京都府の1スクリーン当たり人口は6万7千人と大都市圏にしては余裕があるし、京都駅の南側の開発は京都市の悲願だった。
 京都ではJRの高架を境に心理的な壁がある。そこに壁を強調するような京都駅ビルができたものだから、南側の人たちは北ばかり良い思いをしている、ふざけんなって気持ちがあった。だから南側にシネコンができることは、市としては願ったり叶ったりという所だろう。
 1千万人の集客を目指すそうだが、京都市内外からの利便性は、バスはもちろん、JR(東海道、山陰、関西、湖西、新幹線)、近鉄、地下鉄と京都で一番すぐれた場所だ。加えて近隣の梅小路公園に水族館、交通博物館、駅の北側にヨドバシカメラの巨大施設がつくられる予定で、歴史と伝統の中心部に対して、モダンでポピュラーな京都駅付近の商業集積という役割分担が明確になる。これらがすべて民間事業なのだから、市がニンマリしているだろうことは想像に難くない。
 水族館など、一部に執拗に反対している市民はいるが、大きなうねりにはならず、すべて「めでたし」というわけだが、シネコンに限っても心配がないわけではない。
 京都が誇るミニシアター「京都みなみ館」が、シネコンから500mほど南にある。また中心市街地再興の象徴のように言われたコクーン(COCON)の主要テナント「京都シネマ」も地下鉄で2駅だ。性格が違うとはいえ、最近はシネコンもネタ不足でアート系にも手を出してくるという。配給会社はシネコンに架けたがるので作品の奪い合いになると厳しいかもしれない。

アリス

 肝心の『アリス・イン・ザ・ワンダーランド』は、僕にはつまらなかった。
 『アバター』でも思ったのだが、3Dは眼が疲れる。たしかにアブクがプワプワ浮いている場面など、最初は「なんで?」と思うほど立体感があったし、ものをこちらに投げてくるシーンなどもドキッとする。
 しかし肝心の戦闘場面になると眼がついていけないのか、2Dでも想像力が補っているからなのか、特に3Dならではの迫力があるとは思えない。最初のクレジット場面に出てくるディズニーのお城など、確かに見事だが、静止に近い場面がくらリアルでも、あんまり意味がない。
 話も今ひとつ盛り上がらない。赤の女王がお茶目かわいいのに、白の女王がなんだか腹黒そう。なんか裏があるのかなと思ったが、何もない。闘いを躊躇していたアリスが、なんで戦う気になったのかも、謎。
 ティム・バートンジョニー・デップの黄金コンビもハイテク負けしてしまったかな?って感じだった。
 ただ、川崎に移住した元スタッフによれば、3DはIMAXで見ないとダメとのこと。ほかの3Dはまがい物とのことだが、関西は箕面にしかない。イオンもどちみちならIMAXを入れてくれたら見に行ったのに。

立命館大学朱雀キャンパス「TAWAWA二条」

 さて映画を見た後は駅の近くにある立命館大学朱雀キャンパス(法科大学院)にあるTAWAWAでランチを楽しんだ。
 「新鮮京野菜、おばんざい、天然酵母のパンが食べ放題のバイキングランチ」が人気で、12時前なのに長蛇の列。そんなことだろうとスペシャルランチコース(2500円)で予約をとっておいたので、待っている人を横目にすぐに入れた。¥1,200円のTawawaランチで充分なのだが、2500円のコースしか予約がとれないという仕組みになっている。
 おばんざいのバイキングは確かに美味しいし、遠慮せずにお代わりできる。ただ、ゆっくり食べて下さいということか、メインコースの進み具合が異様に遅い。一品目のお魚までは美味しかったが、待てど暮らせど次がこないので、ついついバイキングを食べてしまったので、二品目のお肉が出てくる頃にはお腹がパンパン。そのうえ肉も温野菜も冷えかけていて最低。やはりここはおばんざいにこそ値打ちがあるのであり、時間が許すなら、早くくるなり並ぶなりして1200円で堪能するのが一番だろう。


TAWAWA

お魚

三条商店街

 TAWAWAでワインを飲んだこともあり、帰りは三条商店街を自転車を押しながらブラブラ歩いた。空き店舗も少しあるし、連休だからきっちり休んでいるお店もあって、賑わいは今ひとつ。ただ、最近、若い人にお店を貸すところがでてきて、お洒落な店も増えてきている。

 また観光気分になって丹波の黒豆おかきを買ってしまった。
 嫁さんは「胡麻屋くれぇぷ堂」で食べるラー油を買ってしまった。

 というわけで、今日は、2人で映画代2600円、駐輪代0円、ランチ5400円、おかき300円、ラー油1000円、しめて9300円でした。


おしゃれなお店

胡麻のお店