「ALTY芸術劇場〜井上道義 オーケストラアンサンブル金沢」
暑くてパソコンを触る気分になれずに、随分間があいてしまった。先日書いた宗田さんの本の続きも書かなきゃ行けないんだけど、今日は別の話題にしよう。
近くにあるアルティというホールで「ALTY芸術劇場」がスタートした。上質な公演と四季折々のおもてなしをコンセプトに始まったシリーズだ。
今日は最初の公演「井上道義 オーケストラアンサンブル金沢」だった。
公開リハーサル、プレトーク、そしてアンコールでの写真撮影、交流会、抽選会という盛りだくさんの内容で、会員割引、ペア割引で3000円と、とってもお得。
写真撮影がついているのは珍しいよなと、わざわざ家にカメラを取りにかえってみたが、綺麗には取れなかった。
ところでリハーサル会場に入って、まず驚いたのは音の豊かさ。ALTYは響きはゆたかだが、最大でも500人程度しかはいらないので、プロのオケは来てくれない。学生さんのオケは良いけど、やっぱり大音響だけで勝負というところがある。
オーケストラアンサンブル金沢は小編成だけど、十分すぎるほどに音が響いていた。
また演目も面白い。モーツァルトのハフナーと、シチェドリン/カルメン組曲、ドビュッシー/おもちゃ箱だったが、カルメン組曲はとても面白かった。
弦楽器とラテンパーカッションだけに編曲されたカルメン組曲で、作曲したシチェドリンは伝説のプリマ、マイヤ・プリセツカヤの夫なのだそうだ。
ウィキペディアによると、プリセツカヤは1967年に『カルメン』をモチーフにしたバレエを演じることになり、最初ショスタコーヴィチに、次いでハチャトゥリアンに編曲を依頼したが、両者とも「ビゼーの祟りが怖い」という理由で断ったので、仕方なく夫が作曲したという(ホンマかいな? プログラムの解説にはキューバの振付家アルベルト・アロンソの依頼とある)。
客演した通崎さんをはじめ打楽器が光っていた。
最後は、ジャスミン・チョイさんのフルートで、通崎睦美、大澤明さんによるヴィバルディのフルート協奏曲。井上さんは「韓国と日本と京都の平和を祈って」と紹介していた。とても美しい曲だった。