京都観光計画2010+5
歩いてこそ京都
地下鉄の吊り広告で京都市が京都市観光計画2010+5の策定をPRしていた。
いわく、「暮らすように旅する」「歩いてこそ京都」など、なかなか魅力的な言葉が並んでいる。
特に「市民の京都再発見」には期待したい。秘境なら、住んでいる人が知りもしない物を、世界の人がありがたがるってこともあるだろうが、生きている文化へのあこがれは、住んでいる人たちのライフスタイルへのあこがれでもある。私だって、外国にいって日本人しかいない店なんかに行きたくはない。地元の人が楽しそうにしているから、ちょっと混ぜてもらった気分になって嬉しいのだ。
そういった観光についての新しい流れは、京都の例もふんだんにいれて宗田好史さんの創造都市のための観光振興に出ている。
簡単に言えば京都観光がこの10年ほど調子が良いのは、町なかで若手の起業家が町家を再生した素敵なお店をいっぱい開いたから。市民がそういうお店を愛用してきた育ててきたからという主張だ。
「京都だから、そんなことが出来るんだよ」というわけか、なかなか売れないけど、それは大きな誤解だと思う。どんなところにいったって、その土地の人が愛でているものを味わいたい、楽しみたいのは今の日本では当たり前。最近流行の農家レストランだって、作り手が大事にしている野菜やお米でつくってくれていると思うから、美味しいのであって、これがスーパーで仕入れられていたら興ざめだし、あんなまずいもん、都会の人はようくうね、では二度と行かない。
そういえば京都の出版社、淡光社が「キョースマ」という雑誌を出している。
京都に住まえばというコンセプトで「いつものお店が最高のお店」とか「自転車で歩く京都」など、かなりディープな特集。「町家でご飯」で有名になった「leaf」よりお店紹介が少なくて、広告も少なく、どうやって成り立っているのか不思議な雑誌だ。
ちなみに、ある号ではブライトンホテルが「掘り炬燵つきの京町家風の部屋を用意して、1ヶ月滞在プラン、お二人で45万〜90万」と宣伝していた。ホテルで掘り炬燵か!?だが、そういう客層を狙っている雑誌なのだろう。
近くの商店街もプロが写真をとると嘘みたいにきれいだ。