『季刊まちづくり27号』

季刊まちづくり27号

 4月25日5月1日に書いた『季刊まちづくり27号』が出来上がった。
 本号の「地域レポート」では夕張市のコンパクト化を瀬戸口剛さんが報告している。
 人口減少と財政破綻のもと、市内8箇所に分散している市街地を、清水沢地区に集約化したいと市は言っているそうだ。
 そのため、市の全世帯の半数近くが住む公営住宅を再編するという。具体的には周辺部での公営住宅の改修とともに、空き家になっている公営住宅の取り壊し、そして清水沢地区での改修や新設である。


 しかしそれだけでは安心して暮らせない。空き家がある団地でも入居世帯が集まって住むことによる暖房費の節約、市や民間によるコレクティブハウジングや、グループホームの建設、公営住宅の空き家を利用した地域の茶の間の開設などを瀬戸口さんは提案している。
 また新規に建設する場合には地域の工務店がつくれる木造住宅にし、地域経済の活性化にも貢献することが大切だという。


 これを読むと、財政再建が急務なのに、公営住宅とは甘えていると思う人もいるかもしれない。別の機会に夕張市の担当者から聞いたのだが、うまく再編してゆけば、公営住宅はこれからは十分ペイする事業なのだそうだ。
 問題は、そううまく再編ができるかだろう。コンパクト化については、周辺部の人たちの反発を招かないか? 詳細は本編をお読みいただきたい。


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季刊まちづくり 27